富士急行線における「貨物輸送」は、1929年（昭和4年）の大月～富士吉田間開業と同時に開始されました。食料品や日用品はもちろん、地元特産「甲斐絹」の輸送は、地域産業を支えたといっても過言ではなく、富士北麓と全国各地を結ぶ物流の大動脈としての役割も果たしてきました。

展示車両の中央部の無蓋貨車（ト104）は、昭和4年製の当社生え抜きの貨車です。両端の緩急車（ワフ1、ワフ2）は、遥か大阪・南海電気鉄道から譲り受けたもので、「ワフ1」内部には貨物輸送当時を再現した物資が積み込まれています。

※車内には入れませんのでご了承ください。

「フジサン特急2000系」は、世界的な観光地である富士北麓地域を訪れる方々に“移動中の車内からも富士山の美しさ・雄大さをゆったりと堪能してもらいたい”との思いから、富士急行線の名物特急として14年間（平成14年2月～平成28年2月）運行いたしました。

当テラスでは、平成28年まで現役車両として運行していた展望車両（2001号）を展示しています。 展望車両の先頭部に設けられた「展望席」では、180度のパノラマ展望を満喫でき、国内外の多くのお客様に富士山の絶景をお楽しみいただきました。

※車内には入れませんのでご了承ください。

富士急行線では、かつて「ふじ」という名の列車が運転されていました。

富士急行線と中央線の直通運転の歴史は戦前からと古く、昭和9年（1934年）7月に富士山の山開きに合わせて、新宿～富士吉田間で運転された「富士登山列車」がはじまりでした。
戦争による中断を経て、昭和24年（1949年）7月に、富士登山客の輸送を目的とした「たかね」で直通運転が再開。9月～11月に同様の直通列車が運転されましたが、この列車に付けられた愛称が「ふじ」でした。その後河口湖線（富士吉田～河口湖）の開業に伴い、同列車は運転区間が延伸され、「みずうみ」と愛称を変えました。

本車両は、「ふじ」と同様の由緒ある列車愛称として親しまれた「富士」として走行していた同一形式の車両で、「さくら」「みずほ」「あさかぜ」など九州方面の寝台特急として活躍し、平成22年3月には寝台特急「北陸」（上野発金沢行）のラストランの最後部を務めました。

展示にあたって、方向幕や所属標記などを「富士」として再現しております。

「寝台特急ブルートレイン」の車内開放は現在休止中です。

信越線の横川～軽井沢間の碓氷峠を通過するために開発された、専用の車両です。

同車両は富士急行線の名物特急「フジサン特急2000系」（平成14年2月～平成28年2月）のベースである、165系「パノラマエクスプレスアルプス」と部品が共用できるため、部品取り用として平成15年に購入しました。

フジサン特急2000系の引退とともに役目を終え解体予定でしたが、当テラスの展示車両の充実を図るために、先頭部をカットモデルとして保存しております。
展示にあたり当社線でも活躍した165系のイメージを再現するため、湘南色に復元いたしました。

※車内には入れませんのでご了承ください。